仕事をする上で上司や同僚との関わりは避けることができません。
また、多くのトラブルやストレスの原因は人間関係の中で起こります。
だからこそ、「人間関係が良い職場で働きたい」と願う人は多いもの。
そこで今回は、人間関係が良い職場の5つの特徴をお話しすると共に、人間関係が良い職場を見分けるポイントを解説します。
人間関係が良い職場の5つの特徴
社員同士のコミュニケーションが活発
人間関係が良い職場の特徴としては、社員同士のコミュニケーションが活発であることが挙げられます。
普段からお互いにコミュニケーションをとっていれば、仕事で大切な報告・連絡・相談、いわゆる「報・連・相」もスムーズに行えます。
また、お互いの人柄や強みを理解しているため、「この仕事なら〇〇さんが得意だ」「ここは××さんに聞けば分かる」など、マンパワーを活用しながら効率よく仕事を進めることができます。
このように自然にお互いが協力する体制が整っているため、人間関係でストレスを溜めることがありません。
適度に距離を保っている
意外に思われるかもしれませんが、人間関係が良い職場はお互いに適度な距離を保っているという特徴があります。
「仲良くなろう」とするあまりに、プライベートに踏み込んだ質問をされると、人は抵抗を感じます。
また、一部の社員が友達のように仲良くなると、その輪に入れなかった社員が疎外感を抱いてしまうこともあります。
会社は社員みんなで力を合わせて「仕事」をこなすことが目的となっている組織です。
そのため、社員としての良好な人間関係を目指すなら、ほど良い距離感が大切なのです。
お互いの成功を認め合う風潮がある
人は誰しも他者から認められたいという「承認欲求」を持っており、承認欲求が十分に満たされないと、成功した他者に嫉妬し、足を引っ張りたくなってしまいます。
しかし、人間関係が良い職場には、お互いの成功を認め合う風潮もあり、承認欲求が適切に満たされることで、他者の成功も共に喜べるようになります。
上司と部下が分け隔てなく話ができる
上司と部下が分け隔てなく話ができることも、人間関係が良い職場の特徴と言えるでしょう。
「上司が怖くて意見が言えない」「上司の指示には逆らえない」という職場では、部下は萎縮してしまいます。
その結果、人間関係に不安や緊張が走ってしまいがち。
リーダーシップを発揮しながらも、部下の言葉にも真摯に耳を傾けてくれる上司がいる職場では、チーム全体が安心して働けます。
快適に働ける労働環境が整っている
私たちの心や身体にかかるストレスの原因を「ストレッサー」と呼びます。
そして、視覚や聴覚など、いわゆる五感を通じて人の心や身体に不快感を与えるストレッサーを「物理的ストレッサー」と呼びます。
例えば、外から騒音が聞こえる、オフィスが暗すぎる、室温が暑すぎる、湿度が高い…など、あちこちに物理的ストレッサーがある職場では、知らず知らずのうちに蓄積されたストレスが人間関係にも悪い影響を与えてしまうことがあります。
人間関係が悪い職場を知れば、「人間関係の良い職場とは何か」をさらに理解できます。
人間関係の悪い職場の特徴については下の記事でまとめていますので、ぜひあわせてご覧ください。
人間関係が良い職場の見分け方
応募前に人間関係が良い職場を見分けるポイント
いつも求人が出されている会社は注意
応募前に人間関係が良い職場を見分けるためには、「求人がいつから出されているのか」を確認することが大切です。
人間関係が良い職場では人材が定着しやすいため、あまり求人が出ませんし、求人が出たとしてもすぐに新しい人材が見つかります。
一方、いつも求人を出している企業は、人間関係が悪いために人材が定着せずに辞めてしまい、常に人手不足に悩んでいる可能性があるのです。
求人票の抽象的なアピールにまどわされない
人間関係が悪い職場は「できるだけたくさん人を集めたい」と思っているものの、アピールできる実態がないため、「アットホーム」「風通しが良い」「楽しい仲間」など、嘘にはならないけれども誇張したような抽象的な言葉でアピールされていることがあります。
一方、人間関係が良い職場では、実際の姿をそのまま見せるだけで問題がないため、過剰なアピールはありません。
会社の口コミサイトを活用する
就職先や転職先を見つけるときには、企業の口コミサイトの活用もおすすめです。
企業の口コミサイトには、
- 転職会議
- OpenWork
- en Lighthouse
などがあり、「入社前後のギャップ」や「組織体制」などの項目から、社内の人間関係についてほんの少し知ることができます。
ただし、このような口コミサイトはあくまでも個人の意見であることを理解しておく必要があります。
例えば、ミスを上司に叱責された人が「上司にバカにされて傷ついた」とだけ書き、自分のミスについては一切書いていない可能性もあるのです。
書かれた内容だけを信じるのではなく、最終的には自分自身で確認することが大切です。
面接で人間関係が良い職場を見分けるポイント
笑顔であいさつしてくれる
人間関係の良い職場では、他者を尊重する姿勢が培われています。
そのため、将来一緒に働くかもしれないあなたに対しても、笑顔であいさつをしてくれるはずです。
一方、人間関係の悪い職場では「とにかく働く労力が欲しい」としか思っていないため、あなた自身にあまり興味がなく、事務的に対応されることがあります。
また、「雇ってやる」と偉そうな態度を取られることもあります。
あなたに対する面接官やそれ以外の社員の態度に「なんだかおかしい」「尊重されていない」と感じたときには、人間関係が良くない可能性を疑ってみましょう。
整理整頓されて清潔感がある
お互いを配慮し、尊重する姿勢のある職場では、みんなが使う部屋や物品は大切に扱われるものです。
そのため、オフィスは整理整頓されており、清潔感があります。
しかし、人間関係が悪く、社員が自分のことしか考えていない場合には、「自分さえ使えればいい」「誰かが片付ければいい」と、散らかしっぱなし、汚しっぱなしになる傾向があります。
また、他者のことを配慮する余裕もないくらい、1人1人の仕事が多すぎる職場である可能性もあります。
勤続年数の長い社員がいる
人間関係が良い職場は働きやすいため、勤続年数の長い社員も在籍しています。
一方、人間関係が悪い職場では、すぐに人が入れ替わってしまうため、勤続年数は短くなります。
面接に行った際に40~50代の社員もよく見かけるようであれば、ベテランになるまで安心して働ける職場であると考えられます。
また、上場企業であれば、「有価証券報告書」、それ以外の中小企業なら「就職四季報」「転職四季報」から平均勤続年数や離職率が分かります。
まとめ
人間関係が良い職場には、「社員同士のコミュニケーションが活発」「適度に距離を保っている」「お互いの成功を認め合う風潮がある」「上司と部下が分け隔てなく話ができる」「快適に働ける労働環境が整っている」という5つの特徴があります。
また、そのような職場を見分けるには、応募前に得られる求人票や口コミの情報に加え、面接時に社員やオフィスをよく観察することが大切です。
ただし、客観的には良い職場でも、あなたにとって良い職場であるとは限りません。
「自分にしっくりくるかどうか」を心と身体で感じながら、素敵な職場を見つけてみてください。